暗号通貨の価格を安定させるためには

Bitcoinが80万を突破して、どこまで伸びるのか、という雰囲気になっています。とはいえ、暗号"通貨”という名前にしてはあまりにも安定しておらず、どちらかと言えば金融商品になってしまっている印象です。ではどうすれば、暗号通貨は安定した価格になるのでしょうか?現実の例を参照に3つの方法を考えてみましょう。

 

1.ペッグ通貨

 ”peg”とは英語で、『釘を打つ』という意味です。GoogleMapの彼もペグマンという名前です。

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ペッグ通貨は、釘を打ったように、2国間の為替レートを固定する方法で価格を安定させた通貨のことです。たとえば、アメリカドル/人民元やアメリカドル/香港ドルなどがあります。一般的に経済基盤や情勢が不安定な国が通貨の安定化のために行っています。*1

ドルペッグ制 - Wikipedia

これに見習おうとしている暗号通貨はすでにあり、ドルと固定相場を取っている通貨は、Tetherがあります。

https://tether.to/

また将来的な計画として、みずほ・ゆうちょ・地銀が主体のJコインや三菱UFJが主体のMUFGコインが日本円と固定相場を取る予定です。

一件安定したいい暗号通貨に思えます。しかし、これらの通貨には一定のリスクがあります。電子マネーと同じく、運営母体の資金に左右されるためです。運営母体の資金が無くなってしまえば、固定相場を担保している根拠がなくなってしまいます。

 

2.本位制

ニクソンショックまでは、現実の通貨は、古来から価値があるとされてきた金と額に応じた量に交換ができていました。これを金本位制と呼びます。*2現実の通貨も元来は、別の価値がある物と等価に交換できたため、通貨として認められた経緯があります。これの歴史的な動きを暗号通貨で再現することはで、暗号通貨の価格を安定させることができるはずです。現在、金も変動相場制であり、安定した価値になり得るものがなかなかないです。例えば、石油やビックマックのように広い国で売買されている商品に対し、一定のレートで交換できる暗号通貨が出現すれば安定した価格になるかもしれません。先日これが実現できる可能性が(薄くても)ある暗号通貨のICOがありました。それはDragonchainです。

dragonchain.com

Dragonchainの応用例にTicketというのが表記されています。もし、DRGNが一定のディズニーランドのチケットと交換できると発表されたなら、おそらくその価格でDRGNの価格は安定するでしょう。ディズニーランドのチケットの価値は広く認められていますし、ディズニー本社は、価格が安定するまでの間、安定してディズニーランドを運営する能力はありそうです。(注:DRGNが一定のディズニーランドのチケットと交換できるというのは公式アナウンスされていません。妄想にもとづいています。)

 

3.喜捨

なぜいきなり宗教用語が飛び出すのだ、という疑問がありますが、この手法を実現させるにはある種宗教的なカリスマ性が必要だと考えているからです。

ある暗号通貨が購入者全員が現実の通貨と等価だと信じ購入し、販売元が集めた通貨すべてを跡形もなく燃やした場合を考えてみましょう。そうすると、すくなくとも購入者間のやりとりでは、現実の通貨と等価な訳なのでその価格は安定するでしょう。しかも、ペッグ通貨とは違い、資本金がなくなることによる信用不安は起こり得ないからです。問題はそんなことをする販売元がいるかどうかです。私が、これにもっとも近いと思っている暗号通貨があります。それは、Unkoinです。

www.unkoin.org

販売元が90%を寄付に回すことを公言している暗号通貨です。1Ether=1000Unkと固定されているのも特徴で、ICOが終了し寄付が完了すれば、もしかすると安定した相場になる可能性を秘めています。(問題は、所謂ジョークコインなので、ICO参加者が等価の価値を持っていると思っていない点なのですが。。。笑)

 

以上、暗号通貨の価格を安定させる3つの方法でした。

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*1:中国・香港が経済基盤が不安定な国とは信じられないのですが

*2:日本の場合、世界恐慌以前には日本政府がある一定量の金と交換できることを保証していました。世界恐慌以後はドルを通すことで一定量の金と交換できていました。